23 September 2010

ばっちいと思うからばっちいのです




衛生観念というのは文化によって違うし、慣れの部分も大きい。

例えばフランスのパン屋さん。バゲットをつかむ指もレジの小銭を扱う指も同じである。ビニールの手袋なんてそんな気の利いたものはない。それを言い始めたら、朝市のお店の人もみんな野菜をつかむ手とお金を扱う手が同じである。野菜はまだ洗えるだけましかという気はするが。

…だめだめ気にしちゃ。


フランスの公衆トイレに便座がないことが多いのは前にも書いた。この記事を書いたとき触れなかったもうひとつのおフランス公衆トイレ驚愕の事実、それは…手を洗う場所がないことが結構多いということ。洗面台はあるが水が出ないなんてことはしょっちゅうだし、洗面台からしてついてないこともある。ちょっと信じられないことだがホントである。実はムスコの新しい学校でも、保護者が使えるトイレにある洗面台の蛇口が壊れていて使えない。このトイレの位置からして、事務室の人や校長先生が使うトイレはここだと思うし、壊れてから結構時間が経っているように見えるのだが、直す人がいないのだろうか。でも便座はあるんだよ。すごいでしょうはっはっはどうだ(←やけになっている)。

児童が使うトイレには、ちゃんと使用可能な洗面台があることを祈るばかりである。




21 September 2010

時間が…




この秋からムスコが通うようになった学校には通学バスがない。送り迎えはおかーさんの仕事。今のところ運転手役を分担できる人がいないので、毎日朝夕二往復。これに費やす時間、一日三時間少々。

今度の学校は水曜日に半ドンの授業がある代わり、他の曜日の終業時間が早い。迎えに行く出発時間もその分早いわけで、車で行こうとする限り、一旦うちまで戻らないといけないので昼過ぎにあちこちゆっくりできなくなった。公共交通機関を使えば、中心街に買い物に行ってその足でお迎えに…ってことも可能なのだが、そうすると帰宅するのに車より余分に時間がかかる。どっちもどっちなんである。

水曜日なんかお昼にお迎えだから、朝送っていって帰宅して家の中片付けてスーパーに買い物行って戻ったらもう迎えに行く時間。あわただしいことこの上ない。






しかし悪いことばかりではもちろんない。学校の近くに車でしゅっと行ける朝市を二つみつけた。水曜日と金曜日。しかも水曜日の方の市場には、いつもうちの近くの市場にも出ているパスタのお店が出ているし。ここはパスタソースも実においしいのです。もうスーパーでパスタソース買えません。







今朝は絶対野菜を買わなくちゃいけなかったので、一旦車を停めてメトロに乗ってクロワ・ルスの市場まで行った。わざわざメトロで…と最初は罪悪感があったのだけれど、他にも市場かご持ってメトロに乗ってる人はいるし、火曜日のクロワ・ルスの市場は青果以外のお店もどどっと出ていてとても楽しいのだ。

今日は買い物しすぎて荷物の収集がつかなくなって(重たいかぼちゃとか買っちゃったし。飾るだけのために…)、またひとつかごを買う羽目になってしまった。…というのはなかったことにして下さい。

13 September 2010

ある土曜日






旧市街・サンジャン教会前の広場で陶器市があったので、お友達を誘っていそいそと出かけた。カメラを持参しなかったので会場の写真はなし ←買物にエネルギーを集中したかったので。重いしね。






ずっと前から欲しいと思っていたお茶碗型のお湯呑みを三つ買うことができて、うれしくて仕方ない。もちろんお湯呑みとして売られていたわけではないと思うが、そんなもんは買った方が好きな様に使っていいのである。上の二点はMontauban-sur-l'Ouvèzeという南仏の村にあるアトリエのもの。どちらも気に入ってしまってひとつに決められなかったので、両方買うことにした。こういう器は日本国外ではなかなか手に入らないし…一点ものだし…←言い訳。

この他にもお湯呑みをもうひとつと小さなお皿を二枚買ったのだけれど、どれも南仏のそんなに離れていない地域で作られたものだった。あの辺は陶器・磁器で有名なのでしょうか?土がいいとか?
 

この日はソーヌ河を渡ってから会場に着くまでに、新しいハチミツ屋さんを発見したり(いきなり三瓶買い込んだのは内緒です)、ちょっと前こちらで拝見して可愛いなぁ~と見とれていたフェアトレードのかごを売ってる屋台が出ていたり(またひとつ買ってしまったのは秘密です)、ラッキーなことが多かった(…ラッキーなのか?)

ちょっと散財しちゃったな。しばらく財布の紐を引き締めて頑張ります(何を?)






09 September 2010

トリノ さん





トリノの土曜日は市場、というのが決まりらしい。しかも蚤の市もあると聞いて大喜びしたワタシ、ホテルのフロントで市場の場所を聞く。

「Porta Palazzo、ここですよ」と地図を指して教えてくれるお姉さん。
「蚤の市もあるって聞いたんですけど、それはどこなんですか?」
「同じ場所ですよ」


地図で見た限り巨大な広場には見えなかったので、いつもリヨンで通ってる市場の感じプラスちょっとしたジャンクを売ってるブロカントだろうな~位の気持ちで行ってみたら、これがまぁアナタ。



市場は広場の中にきっちり収まってなくて、なんだかまるで広場の中心から始まって、外、つまり周辺の道沿いや近くにあるもっと小さい広場へ向かってにじみ出るようにお店がぶわぶわぶわっと広がっている。そいでもってすごい賑わい。ひええええ。


一番多いのはやはり野菜と果物のお店だったがこの記事に写真をアップしてます)、うろうろしていたら中から蛍光灯の紫色の灯りをぎらぎら放っている建物があって、入ってみたらお肉のお店がずらりと並んでいた。そこを出てまた野菜と果物の中を歩いていたら別の建物があって、中には魚介類のお店がこれまたずらずらっと。

さらに歩いていると今度は、洋服・バッグ・ベルト・サングラス等々のお店がずらずらずらずら...。オットが冗談で「服はあるけど靴がないね。ヨーロッパのイケメン兄ちゃん風のスニーカーが欲しいんだけど」と言っていたら、タイミングよく洋服のお店の波が途切れて靴のお店がこれまたずらずら~。さらに進むとキッチン用品のお店、それに混じって家庭内小物やおもちゃの店なんかがずらずら~。

行けども行けども市場に終わりがないのである。後で調べたらトリノの土曜市はヨーロッパでも一番か二番かという規模のものだそうで、それ読んで納得した大きさなのであった。肉と魚以外は全部「青空」。肉、魚、野菜、服飾・家庭用品と「売り場」が分かれているので、市場全部を回らなくても、欲しいものがある「売り場」に行って用事を済ませてさっさと帰宅することができる。もちろん全部ぐるぐる回ることもできる。イタリア風青空デパートとでも言おうか、そりゃもう実に楽しい、楽しい場所なんである。


で、その大きさと活気に圧倒されて蚤の市のことをすっかり忘れて歩いていたワタシであったが、市場から住宅街に向かう道に入ろうとしたら、あったのですよ、ガラクタ市。

うほうほ。





こちらも「青空」。コミックが大好きなムスコ、古本を売ってる店の前で固まって動かなくなってしまった。





お店のおじさんが親切に説明してくれる。Texというポピュラーなウェスタンコミックらしい。コンディションはいいのに一冊たったの1€で、イタリア語のビンテージのコミック本買う機会なんてもうないだろうと思ったので、ムスコに三冊買ってやった。フレンドリーなおじさんがにこにこ笑顔でくれたおまけは、これまたビンテージのミニカー。いくつかある中からムスコが選んだのは、レースカー。






ブレブレぼけぼけのこの写真、とても優しかった(ムスコが立ち読みしてても嫌な顔しなかった)あのおじさんに捧げます。いや捧げられても困るだろうけど。







ところで。オットの職場にはイタリアの人が沢山いるのだが、「トリノに行った。感じのいい街でとても楽しかった」と言うとみんなびっくりするのだそうだ。どうも国内的にはあまりよいイメージがないらしい。「もうちょっと足を伸ばしてミラノまで行けばよかったのに」とか、「トリノが本当のイタリアだと思ったらだめですよ」とか言われるそうだ。


じゃあ早く「本当のイタリア」を見に行かなくちゃね、と言うとオットは勘弁してくれというような顔をした。



07 September 2010

そろそろ秋



リヨンは今日は雨、明日も雨の予報。気温も下がって今後25℃を超えることはなさそう。

外カフェは今のうちに楽しんでおかなくちゃね。

02 September 2010

トリノ に




トリノにもあった、市営レンタル自転車。鮮やかな黄色が目を惹く。車体もハンドル部分も軽やかなデザイン。 
 
 
ヨーロッパあちこちの街で見かけるこれ、日本語では観光用のレンタサイクルと区別して、自転車シェアリング、または都市型レンタサイクルと呼ばれているのですね。このコンセプト自体は1995年にコペンハーゲンで生まれたものだそうで、混雑する都市生活で日常に使うのに実に理にかなっていると思う。


リヨンのVélo'vは車体が大きくて重いので、ちびで短足のワタシには実はちょっと使いづらく長時間乗ることができない。ムスコと公園までちょっと自転車で...なんてときにはレンタルするが、家族で郊外へサイクリング等々、行楽の目的に使えないのがちょっと残念である。






パリのVélib’はもっと地味シックなグレーで、造りはリヨンの自転車と全く同じ。ところでこのグレーと言う選択。明るい色は私達の真っ黒シックなファッションとバッティングするからNGというおパリな結論だったんじゃないかと想像しますが、マーケティング観点から見ると間違っていると思います。目立つ色にすれば乗っている人達が目に入るから色自体が宣伝になるし、自転車ステーションがどこにあるかすぐ分かるので利用者にも便利。そうなると利用者も増えるというもんです。Vélib’は維持費の割りに利用者が少なくて盗難が多いので大赤字とかいう話をどこかで聞きましたが、派手な色なら盗難だって減ると思いますよぉ。あ、話がそれました。






ダブリンのレンタル自転車も色こそ違え全く同じ造りであった。EU圏内独占で貸し自転車を生産・契約しているメーカーがあるのか?と思っていたが、トリノの自転車はもっとスマートなデザイン。軽そうでこれだったらワタシでも乗れるかも...と思った。

また次の機会にね。