川の流れる街というのはいい。
川に限らず水際というのはいいものだと思う。池でも湖でも海でも。ただ、どんな形の水なのかによって、傍にいる時に感じるものが違うと思う。
海だと、その大きさの前に「ああ、自分って小さいんだなあ~。自分の抱えてる問題なんて、ちっぽけなものだなあ~」と思うし、繰り返す波の音に心の汚れが洗われるような気がする。
川の傍に立つと、その流れていく様子に心を動かされる。この水は少し前まで遠くの山の雪だったんだなあ、こうやってここまで流れてきて、ここからさらに何百キロも流れながらまた別の人たちの心を動かして行くんだなあ…と、点と点をつなぐ川のその点のひとつが自分であることにうれしさを感じたりする。
そんなうれしい川が、リヨン市内には二本も流れている。そして当たり前のことだが、どちらの川にも両岸があるので、二本の川によっつ表情があることになる。川とその周辺というのは、どちら側から眺めるかによって、まったく印象が違うからである。実にうれしい限りである、ほっほっほ(←自分は変なやつだなあと、一応は認識しながら書いてます。念のため)。
びゅうびゅう風の吹く寒い冬は川を渡るのが辛い。しかし今日は一月とは思えない青空のとても暖かい日で、明日からまた出張で留守のオットと今のうちに濃い時間を過ごしておきましょうと、家族三人で川を渡って旧市街までお昼を食べに行った。
食事の後オットとムスコは友達家族とプールに行く約束をしていたので帰宅、ワタシは自由時間をもらって旧市街をぶらつくことにした。何度来てもいい所だなあと思う。こんな素敵な場所のこんな近くに住んでるのに、なんでもっと頻繁に来ないんだろう、ワタシって…といつも思う。
週末に来ることが滅多にないせいか、今日は人通りが多いのに驚いた。観光客らしい人も沢山。いつもは中に誰もいなくて敷居の高いお店も、他にお客さんがいて入りやすい。ずっと前から一度入ってみたいと思っていた(しかし気後れして入ったことのなかった)古い家具を修理・リメークして売っているお店に思い切って入ってみた。ゆりかごとか子供用の椅子とか、もうよだれが出そうな素敵な家具がいっぱいで、その中に、えっと、そのぉ、つまり、みつけちゃったのである。たんすを。
ついでに、というか、別についでというわけではないのだけれど、たんすと呼んじゃ多分いけない小さなたんすも、また別にひとつ。
母娘ふたりでやっているお店で、ふたりともとても感じのいい人だった。壊れた部分を直したり棚を付け替えたりの大工仕事をするのがお嬢さんで、ペンキ・ニス塗り等々表面の仕事の担当がお母さん。お嬢さんが英語がお上手で、いつごろの家具なのかとかどうやって修理したのかとかきちんと質問できたし、配達の相談をする際に助かった。←っつうことは、そうです、買っちゃったわけですな。ずどーん。
この後さらに、ビンテージのプリントショップで鮮やかな色合いの版画を二枚購入。なんかいいものないかな~…と探していたわけではない。あっちからビンビン「ここだよ~。買ってくれ~」光線を出していたのである。出会っちゃったもんはしょうがないのだ。
…と、そんな言い訳、ありだろうか。
こういう衝動買いをしちまった日は、やっぱりちょっと後ろめたいような申し訳ないような気がして、いつもよりも丁寧に台所の掃除をしたりなんかするのであった。
4 comments:
素敵な出会いがあってよかったですね。フフフ。
いいじゃないですか!たまには!
instagramの写真、いいかんじですね。
私もきにいって使いまくっていますが....
これのせいでちゃんと写真をとらなくなっているかも。
でも、手軽でよいですよね〜。でも撮りっぱなしているだけなので、cocopuffさんをまねしてflickrとかにまとめておこうかな。。
■tomさん、
Twitterみたいに他のアカウントをフォローできるのご存知でした?ワタシはビジュアルな人間なので、好きな感じの写真がどんどんフィードで流れてくるのをとても楽しんでます。
今年もよろしくお願いします。
記事の写真、ステキですね。
私も今年はカメラを勉強してもう少しまともな写真が撮りたいものだ。
良いお買い物が出来て良かったですね^^
■vicoloさん、
このたんす、四人がかりで配達に来ました。なんせ重い上に、エレベーターに入らないので(爆)。たんすが大きいんじゃないですよ、エレベーターが小さいんです。
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