人類初の有人月周回ミッションを行ったアポロ8号。ミッション四日目、月の裏側に行って地球との交信が中断した後、ジム・ラヴェル飛行士はヒューストン司令室との交信再開に成功する。時は1968年、12月24日… つまりクリスマスイブ。
その際の、司令室とラヴェル飛行士との会話。
ヒューストン: アポロ8号、こちらヒューストン。
(応答がない)
ヒューストン: アポロ8号、こちらヒューストン。
(応答がない)
ヒューストン: アポロ8号、こちらヒューストン。
(応答がない)
ヒューストン: アポロ8号、こちらヒューストン。
(応答がない)
四度の問いかけに応答がなく、恐らく緊張で空気が張り詰めていたのではないか。司令室は再度問いかける。
ヒューストン: アポロ8号、こちらヒューストン。
と、
ラヴェル飛行士: ヒューストン、こちらアポロ8号。
この声を耳にした関係者全員、安堵のため息をついたに違いない。その様子が目に見えるようである。
ヒューストン: アポロ8号、はっきりとよく聞こえます。
アポロ8号側にとっても、大きな安堵の瞬間だっただろう。そんな背景を踏まえていると理解できる、ラヴェル飛行士の司令室への返事は…
ラヴェル飛行士: 了解。連絡事項です。サンタクロースは存在します。
そしてその返事に司令室からは、
ヒューストン: 了解。そちらが一番信頼できる筋ですから。
な~んて、日本語に「訳して」しまうと固くなっちゃって、気の利いた会話も全然おしゃれじゃないわ。ま、落語を英語に訳せないのと一緒なんですが、でもこういうシリアスな場面でこういうジョークって、日本だったら絶対ありえないと思います。
今年はとうとうムスコが「サンタクロースっていないんだよね。ダディとマミィがサンタだったんだ」と発言。サンタが存在しないということに気付いたムスコよりも、自分の子供がとうとうそんな年齢になってしまったと知らされた母親の方に、ショックが大きいようである。
それでも母は用意する。サンタさんからのプレゼントを。
注意事項:
6 comments:
すごく、良いお話でした。
ウチはね、サンタは存在するけどウチには来ないから、おとーさんとおかーさんがプレゼントをあげる。って、はっきり言っています。
サンタはいて欲しいです。居るんだと思います。
■vicoloさん、
うちは、サンタに関しては、はっきりと肯定も否定もしたことがないんです。プレゼントも、「サンタより」って書かれたものは来ない。無記名のが来てたんです(笑)。だから「本当はいないんだよね」と言われても、「実はそうだったんだのよ」と言う必要がない(笑)。我ながらうまく設定してありましたね(笑)。
なんか。。。よいはなしですね。
ちょっと読んでいてうるっときちゃいました。
うちの親はそーいうのできない(しない)親だったのでものごごろついたときからサンタさん=父ってすりこまれていたのですが。
イギリスにホームステイしていたとき
(大人だった)私のところにもサンタさんはきてくれました!(笑)
サンタさんはいるんですっ!
■tomさん、
えーとね、信じていればサンタさんは来ます。えんとつのない家にだって来るんだし(笑)、サンタさんは永遠にマジカルです。
洒落たお話ですね、なんだかいい気分です。
具現化されたサンタも大好きですが、
心に宿る気持ちこそがサンタそのものなのかな〜って。
■ちはるさん、
見えないからいいのかもしれませんよね。ワタシの心にはまだ宿っていますよ~。
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