日曜日から一週間旅行に出る。現在まだ金曜日の昼間だというのにすでに荷物つめの真っ最中。
なんでこんなに早く荷物をつめているかというと、大仕事が控えていて明日は忙しいから。
その大仕事というのは、家の中にある家具を半分以上動かすことなのであった。なぜ家具を動かす必要があるか、とお尋ねですか?
…よくぞ聞いて下さいました。
今のアパートに引越す際、家具搬入時に業者が美しいアンティークの床にとんでもない傷をつけたことは以前記事にしたけれど、この修理のために床に傷のある部屋をぜんぶカラにしないといけないのである。床を削ってワックスをかけた後、丸々四日間は物をのせても上を歩いてもいけないので、この修理作業は我々が一週間ほど留守にする時でないとできないのだ。
そして実際には、カラにしないといけないのは傷のある部屋だけじゃない。床の模様が続いている部分は全部削って磨きなおすので、床が模様続きの部屋は全部カラにしないといけないのである。
ってことは、傷のある玄関部分とリビングルームだけではなくて、オットのオフィスにしているリビングの隣の部屋とダイニングルームも空っぽにしないといけない。ここらにある家具は、ダイニングテーブルとかソファとかコンピューターをのせてる机とか本棚とかテレビを入れているキャビネットとかピアノとか、要は重くてでかい家具ばかりなのである。
この家具大移動の話も前にどこかでふれたような気がするが(ああ、最近もう記憶力が…)、それはなぜかというと、冬休みに一度、床修理のための家具移動をやっているから。一回やってるのになんでまた家具を動かすのか、とお尋ねですか?
…よくぞ聞いて下さいました。
二月のスキー旅行の際に、我々はよいしょよいしょと家具を動かして、修理業者に鍵を渡してから出かけたのであった。帰宅したら床はきれいになっていて、家具を元の位置に移動すればすべてめでたしになるはずであった。
そしたらスキーでルンルン休暇中のオットに電話がかかってきて、「アパートの鍵が使えないので中に入れません」。
え?と思うでしょう。まさか、と思うでしょう。
我々は入居時に、不動産屋さんに鍵を五セット渡されている。アパートの建物に入る鍵(大ドアと小ドアがあるので鍵はふたつ)、我が家のドアのメイン・ロックの鍵、メインの上にある鍵穴の鍵、メインの下の鍵、さらには地下室の鍵と屋根裏部屋の鍵と郵便箱の鍵…と、もう何が何だかわからないほどの数の鍵が、じゃらじゃらじゃらじゃらととにかく全部で五セット。「はい」と渡されて、どれも見た感じ同じだから、どれも同じと思うでしょう。
スキー旅行に出かける前に、このうち一セットを、ワタシはバスにのって床修理工さんのいるショップまで持っていったのである。この鍵が、使えないのでうちに入れないというのである。建物の中には入れた(その鍵は使えた)が、我が家のドアの鍵を開けることができないと。
帰宅してから手元に戻ってきた鍵をよーく見てみたら、微妙に形が違う。試してみたらやっぱり開かない(いや、業者さんの言うことを信じなかったわけではないが)。
…ありえない。
いや、ありえるのである。フランスだから…?
まあそんなわけでその時の家具移動の苦労は全く無駄だったというわけで、オットもワタシも笑っていいのか泣いていいのか怒っていいのか、いや泣くのも怒るのもネガティブなエネルギーを使うのが悔しいし、ちゃんと鍵が使えるかどうか確認しなかった我々が悪いのかもしれないので、使えない鍵をいかにも~な感じにセットしてテナントに渡すなと叫びたいのを我慢して、仕方なく無理やり笑ってすませたという、それはその時の話であった。
我々は別に床に傷がついていても気にならないし、どっちにしてもあと二年経てばこのアパートを出るから、どうせならそれまで待って修理してくれればいいと思うのだが、一年以内に修理をしないと保険がおりないのである(こういうダメージは引越保険でカバーされている)。退去時まで待ったら、修理代は我々の懐から、実費になっちゃうのである。
それは困るよ。だってきっとものすごい値段にちがいないもん。
そんな事情で、文句言ってても仕方ないので明るく(ホントか)家具の移動も始めるワタシであった。旅行から戻って洗濯や食料の買出しだけでも結構大変なのに、まず重くて大きい家具を動かすことから始めなきゃいけないなんて、今から想像しただけでも気が重い…なんてことは、考えないでおこう、そうしよう。
記事と全く関係のない本日の写真、最初の二枚は先日のパリ・ヴァンヴの蚤の市での収穫品。スタンプはひとつ5€、ピッチャーは20€のを15€に値切って。取っ手の根元が割れていて修理した後があり、水を入れると重くなって危ないのでピッチャーとしては使えないけれど、お花を飾ったら可愛いかな~と。
こういう白地に青の模様の陶器がワタシは大好きで、和物・洋物問わずに沢山持っている。色が合っていると、どこの国出身の陶器でも並べてOKなところが非常によろしい。
春にエクサン・プロヴァンスで買ったお皿の写真(↓)も、意味なくアップしておこう。
10 comments:
1週間の旅行、羨ましいです♪その前の大仕事は大変そうですね。それにしても、アンティークの床に傷つけるって・・・。イギリスでも同じような、配慮に欠ける仕事人が多いです。日本ってなんてプロ意識が強い人達なんでしょう、と思ったものです(^^)。旅行のお話、楽しみにしてますよ~。
■tkさん、
この辺では、「一週間【しか】行かないの?」ってみんなに聞かれます(笑)。現在リヨンはみんなバカンスで出払っちゃってて、すっかり寂しい町なんですよ~。
うわ。大きな家具の移動って大変でしょうね。
バカンスの前に難関ですね。。
でも終えたらゆったり気分でバカンスを楽しめる~~。
ふぁいとっ!
ハイ、よーく覚えております。冬の旅行の際のできごと。
今度こそきっちり済むと良いですね。
ところでどこへお出かけでしょうか?
いやぁ!!人様のことであっても
その大移動とそれにまつわる様々な
事柄が文章を読んだだけでも想像した
だけでも大変そうでいやぁ~!
全てやってほしいものだよ!
日本のダスキ○とかの楽々パックみたいな!
この間引越し業者の社員研修みたいの
TVでやっていたけれどそりゃもう大変な
厳しさだったよ!タンス1つにご家族の思い出が
詰まってると思え!!
ほんのぶつ少しぶつけ【そうに】なっただけでも
怒号が・・・
日本は厳しいよ♪
本当に日本の休みってなぜこんなに短いの??
■ねむりぐまさん、
今晩オットの同僚が手伝いに来てくれることになってます。そのオットはというと、現在ムスコとカヌーで川下りの真っ最中...。大丈夫なのか。
■vialettoさん、
今回もトラぶってキャンセルになったら、ワタシ、フランスを出ます(爆)。
■garuモアゼルさん、
タンス1つにご家族の思い出が詰まってる...!
確かにそうですよねえ。でも、日本国外じゃあそんな考え方する企業は少ないでしょうね。
以前妹家族が引越したとき、新居で食器棚の中身が旧居にいたときとそっくりそのまま再現されていた(お茶碗やコップの位置etc)そうです。
日本の引越業者、すごいの一言...。
ご、ご苦労様です。
ヨーロッパの家具ってただでさえ重厚で重そうなイメージなのに。ネエ。
無事におわった。。。。かな?
蚤の市の戦利品、いいですねえ。
白地に青い模様ってかわいいですよね~~。
カードもかわいい。
■tomさん、
床修理、無事終了しました!
こんなにほっとしたのは久しぶりです。
現在家の中がすごいことになってます。
動かしてから一週間も留守にしたので、
どこに何があるのか全く判りません(涙)。
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