25 July 2011

おいしいビール!




うおっほっほっほ、これですよ、これ。…話が前後しましたが、しれっとコペンハーゲンの話題に戻ります。 


ツボルグ。アメリカではWhold Foodsなんかで結構普通に売られていたりするが、リヨンでは見たことがない。シメイは手に入るのに。

フランスに来てから、アメリカでは飲んだことのなかったビールを何種類か試してみたが、どれもこれも「うーん…またこの次頑張りましょう」(←意味不明)という感じ。そんなこんなでハイネケンをいつも買うのだが、ハイネケンってワタシ、嫌いじゃないけどそんなに好き!ってほどでもない。なんか当たり外れがないというか、100点満点で80点と言うか。好みの話だから人によって反応は違うと思うけど、喉が渇いてるときにくぅっとビールを空けるなら、ど真ん中95点位はいって欲しいじゃないの。

で、ツボルグ。グリーンしか飲んだことがなかったけれど、今回クラシックというのを見つけて試してみた。クラシックの方が心持ちボディーがある感じ、それでも軽くて爽やかなのど越し。サミュエル・アダムス・ライトみたい。

そんなわけで、毎晩飲みました。うおっほっほっほ。

21 July 2011

田舎の風景と電車の旅




リヨンからパリまでTGVで二時間五分の道のりのうち、一時間四十五分はただひたすら田舎を走る。車窓から見えるのはどこまでも広がる畑そしてまた畑。草を食べる牛の群れ。教会の塔をぐるりと囲む小さな集落。時々遠くの方にみえる古ーいお城。それはそれはのどかな、正しいフランスの田園風景である。

TGVに乗ってパリに向かうと、一時間ほど経った頃に、肩や背中からいつもより力が抜けているのに気付く。普段はそれほど意識していないけれど、交通量の激しい市街地に住んでいると、やはり常にどこかしら緊張しているにちがいない。二時間近く田舎の風景を眺めていると、その緊張がほどけていくのが分るのだ。

リヨン-パリ間の電車の旅の利点は、車窓から見える風景だけではない。飛行機の旅と違って出発ぎりぎりに駅に着いても大丈夫、セキュリティチェックで行列に並ばなくて(靴脱いだり上着脱いだりしなくて)OK、座席はゆったり足元のスペース広々、立って歩き回っても叱られない、タービュランスなし。トイレもちゃんとあるし食堂車だってあるから、車の旅と違って休憩所で停まらなくて済む。いいとこどりである。


アメリカでの電車の旅は、ずうううっと昔、ワシントンDCからニューヨークまでAmtrakで行ったことがあるだけ。車だと五時間かかるこの距離、Amtrakで確か三時間くらいだったんじゃないかしら。Amtrakの路線は西海岸にもあって、ロサンジェルスからサンタバーバラまでは、後半三分の一ほどが海岸沿いでそりゃあ眺めがいいのだ。乗ったことないのに何で知ってるかというと、いつもそのすぐ横のフリーウェイを車で飛ばしていたからである。



電車の旅は、子供の頃の夏休みの旅、田舎のおばあちゃんちに向かう旅を思い出させる。でもこの日、周りはみんなフランス語、通路向かいのご夫婦はクロワッサンとコーヒーで朝ごはん。おやつに持ってきたおにぎりをムスコとほおばりながら、「駅弁の釜飯が食べたいなあ。熱いお茶も欲しいなあ。それもペットボトルじゃなくて、プラスチックの蓋付き容器に入ってるお茶じゃないとなぁ」としみじみ思っちゃったワタシである。

17 July 2011

ざあざあと




エッフェル塔の眺めが一番よいのは、セーヌ河の向かい側にあるトロカデロから。

土砂降りでも、意地で写真を撮る。

15 July 2011

本屋さん


 

ストロイエで見かけた本屋さん。コーヒーショップがあって寛げるようになっている。

コーヒーショップがある本屋というとアメリカではBarnes & NobleやBordersが真っ先に頭に浮かぶが、不況でどんどん閉店になっている。悲しいことだと思う。

実際、カリフォルニアで週に一度は通っていた最寄のBarnes & Nobleのショップは、去年の秋に閉店してしまった。近くにBordersもあったが、それも同じ時期に閉店。「読む」本は最近もっぱら電子本の私だが、本そのものや本屋さんの雰囲気が好きなので、本屋に通うことは絶対止めない。フランスでも本屋には足を運ぶ。読むんじゃなくて「眺める」本も大好きだし、そーゆーのは電子本では意味がない。


本屋のない街には住みたくないよねぇ、と以前本好きの友達と(Barnes & Nobleでコーヒー飲みながら)話したことがあるが、リヨン駐在終了後に前の場所に戻ることになったら、本屋のない街に住むことになってしまう。

とっても残念な話である。

09 July 2011

運河から見たコペンハーゲン



ガイド付きのツアーボートがあったので、乗ってみることにした。





いくつかコースがあってどれも一時間ちょっと。24時間有効のチケットで乗りたい放題、ツアー全部踏破しようと思えば可能。しかも、ガイドなしの路線ボートも同じ会社の経営でチケットはそっちにも有効、街のあちこちに停まるので足として使える。





お得である。実際我々はこのボートに乗って、一日あっちこっち行きまくった。






海はまずダメなワタシも、川と運河なら大丈夫。水面からのアングルは二階建てバスとも徒歩とも違う視線で、滞在三日目でちょっと見慣れた風景も新鮮に見える。




この日はものすごくお天気がよくて日向は暑いくらいだったけれど、水の上は実に気持ちいい。顔に当たる風も心地よい。






シドニーの「真似しぃ」(←関西弁)と言われているらしいオペラハウス。随分不便そうなところにあったけど、みんなあそこまでタキシードとか着て自転車こいでオペラ観に行くのか?路線ボートの停留所はあるけど、最終ボートは5時半よ?





コペンハーゲンの運河の水は、きれいで泳いでも大丈夫だそうだ。実際、波止場から板の床を張り出して板塀で囲って、運河の水をそのままプールとして使っている場所が二ヶ所、ツアーのボートから見えた。飛び込み台まで設置してあって、プール好きのムスコに「あ~ん、楽しそう~。僕も行きたい」と何度も言われて可哀想になった。








世界三大がっかりのひとつに数えられている、人魚姫の像。


これは前日と前々日に二階建てバスで前を通っていて、その時は「どうせがっかりだから」と降りて写真を撮ることもしなかったのだけど、実はこれをボートから見ると、受ける印象がかなり違った。

近くに寄ったときに見えた人魚姫の、深い落胆と悲しみの表情。ボートが少し回るようにして見せてくれた人魚姫の、力が抜けて丸くなった背中。そして何より、陸からみると人間の視線だけれど、ボートから見ると人魚の視線なのだ。

子供の頃に読んだ人魚姫のお話の、陸に上がって歩くときにナイフで刺されるように足が痛かったという部分や、自分を救うためであっても王子を殺すことはできなかったという部分が急に鮮やかに記憶に蘇って、ワタシはなんだか泣きそうになった。恋に破れて泡となって消えていく乙女のお話なんである。このお話の終わり方が大嫌いで、「なんでこんな悲しいお話を書くねん。童話作家なら子供の喜ぶ楽しいお話を書くべきなんとちゃうの」と、アンデルセンに腹を立てていたことまで思い出した。






運河沿いには色んな国からのヨットが停泊している。最終日に散策しながら写真を撮っていたら、オランダから来ている年配のご夫婦に会った。今日これからオランダに戻るんですよ、と言いながらデッキでトーストとスクランブルエッグの朝食をとっていたご夫妻。ご隠居生活を満喫しているという感じでとても素敵だった。うちのオットも実は引退したらこういうことをやりたいらしい。しかしワタシは船が…。誰か他の人と行って下さい。








水際カフェとかレストランとか、椅子やベンチが並べられているところとか。地元の人も、観光客も、北欧の夏を思い切りエンジョイしている様子だった。もちろん我々も。






楽しかったね~。



05 July 2011

自転車の国




日本もかなりの自転車王国ではあるが、





コペンハーゲンにもやはり自転車が多かった。





どこに行っても、






あっち見てもこっち見ても、






自転車、






自転車、





朝のラッシュも自転車。






二輪車だけじゃなくて三輪車もある。
乗客・荷物スペースが前。ハンドルは握るタイプじゃなくて横長のバー。





カラフルな自転車もたまにみかけるけれど、






ほとんどがシックな黒。サドルも全部黒。
駐輪場で、みんなどうやって自分のを見つけるんだろう。








コペンハーゲンでは、人の数より自転車の数の方が多いそうだ。人の数には子供も含まれているのだから、人に対する自転車の比率が随分高いということである。

納得できる。荷物運んだり子供を送り迎えするのに使ったりする三輪車を持っている人は、もうひとつさらっと軽く乗れる二輪車を持っているに違いない。




自転車レーンはかなり広くとってあり、自動車交通量の多い場所ではさらに、車両と自転車のレーンが中央分離帯ミニ版みたいなのでしっかりと分けられていた。安心して自転車に乗れるってもんである。コペンハーゲンでは、車・バス・メトロなどを含む全ての交通量の36%が自転車なのだそうだ。領事祭でデンマーク領事館からもらった資料に書かれていた公式データである。ちなみに自転車王国ナンバーワンは、(国じゃなくて市だけど)アムステルダム。交通量の40%が自転車なのだそうだ。「Bike-friendly cities in the world」などのキーワードでググると、どの記事でも絶対一番に登場する。






雨降りの日は大変だろうし(コペンハーゲンでは雨が多いそうだ)、長くて厳しい冬はもっと大変に違いない。便利・快適を主張する、いやそれが権利だと思っているアメリカ人にはできないことだな。


えーとそれで、コペンハーゲンを訪れたらもちろん自分の自転車が欲しくなってしまったワタシである。

リヨン六区にハイエンドなバイクショップがあるのだが、ここにはスポーツタイプのものだけでなく、ハンドルの高いファッションタイプのものもあるし、例のカーゴスペースが前についてるタイプも売られているのである。これが欲しくなってしまったワタシなのだが、もちろん値段は数字一個の後にゼロがみっつ。ユーロですよ、ドルじゃないのよ。躊躇するよねえ。それに、アメリカでこれには乗れないと思う。目立つのはいいとして、駐輪ラックに駐輪できない(前輪がないから)。

でも「あ、牛乳が切れてる」なんてときに、わざわざ車を出さずに、あんな三輪車でさらっと買い物に行けたらいいのになあ…とため息交じりに思う今日のワタシであった。ああ、ため息。



01 July 2011

夏休み突入!




ずううっと昔、それこそまだ童話を読むような子供の頃、なんとなく半意識的に「どんな所なんだろう。行ってみたいな。でも夢のまた夢だな」と思っていた遠い外国。そんなおとぎ話の国を、訪れる機会ができた。

やっぱり夢みたいだなあと思いながら街を歩いていて、子供の頃の夢がかなうというのは、こういうことなのかなと思った。