05 August 2011

マスタードの街




マスタードで有名なディジョンだが、今では手作りしている場所はほとんど残っていないらしい。マスタード作りは失われた芸術だそうだ。





夏休みの土曜日だと言うのに街はそんなに混んでなくて、観光案内所のすぐ目の前に車を停める場所が見つかった。オットが案内所の人に地図をもらって話を聞いていると、ムスコが「あっちにおかーさんがすご~く喜びそうな部屋があるよ!」と教えにくる。手を引っ張られて行って見たら、チャペルだった。ワタシの好みをすっかり把握しているムスコ。大変よくできました。





ディジョンにはDijon Owl's Trailというのがあって、地面にあるフクロウの印を追って行けば街の観光要所を回れるようになっている。観光案内所でフクロウツアー用説明付地図を3.50€だったかで購入して、持参した分厚く重たいガイドブックは車の中に。





フクロウ矢印を見失わないように追っていく仕事は、ムスコに任せる。案の定ムスコ大喜び。ガイド付きの歩くツアーと違って自分のペースで回れるし(カフェあるいはアイクスリーム休憩しながらとかね)、特に子供連れの家族には素晴らしいアイデアだと思う。もっと他の街でも取り入れてくれないかしらん。







このフクロウが、途中何度か道路工事中で分んなくなっちゃったりいきなり途切れちゃったりしたのはご愛嬌。地図とちゃんとした方向感覚(またはGPS)はあった方がよろしい。

ここ(ムスコの足元)にもフクロウ矢印が。↓







ディジョンには古い古~い建物が沢山残っている。こういう場所を見ると、リヨンって新しい街なんだなあと思う。我々が住んでるアパートはそれでも築150年は経ってるんだけど、







↑例えばこういう建物、リヨンにはない。これなんかまだ新しい方で、↓こうなるともうまるでシラノ・ド・ベルジュラック…と思っていたら、実際映画のロケに使われた建物があったので笑った。






ディジョンのノートルダム教会は13世紀の建築物。ここのガーゴイルはみっつほどを除くと全て一度壊されたことがあって、17世紀だったかに「新しく」付け直されたそうだ。例の説明付地図が見当たらないので、記憶が不確か(爆)。






さらにフクロウを追うムスコ。






電々公社(?)の建物↓。こういう建物の中はおったまげるくらい天井が高いが、電球が切れたらさぞかし大ごとだろうな。壁のすごく上の方にレリーフ装飾があったりすると、どうやって掃除するんだろうとか心配しちゃう。考えることが所帯じみているか…。









Palais des Ducs de Bourgogne(ブルゴーニュ公爵の宮殿であった場所)の一部は美術館になっていて、珍しくムスコが「彫刻を見たい」と言ったので入ることにした。入館料無料。





普段こういう場所は音声ガイドなしでは退屈がるムスコなのだが、この日は興味津々。あの絵は何を言おうとしているのかとか、この絵の風景の中で一体何が起こっているのかとか、色々聞いてくるので説明しながら回ったら予想したよりずっと時間がかかり、路上駐車のメーターが切れる時間。オットだけ美術館を出た。

彫刻やレリーフのある部屋に、大きなスケッチブックと鉛筆がぶら下がっているベンチがあった。見ないでね、とワタシに忠告してから熱心にスケッチするムスコ。見なかったけど、こっそり写真は撮った←フラッシュなしならOK。







リヨンからディジョンまでは高速道路で2時間ちょっと。フランス国外からのお客様をお連れしたら間違いなく喜んでもらえる街だと思う。ディジョンは大きな街ではない。市内の観光要所を回るだけなら、ランチやカフェ休憩も入れて半日あれば大丈夫。パリから日帰りも充分可能である。

しかし先日のワインセラーのムッシュは、「ディジョンよりボーヌの方がずっと素敵ですよ」と強調していた。そういえばリヨンに来てすぐ、招待されたお友達の家でいただいたボーヌの赤ワイン、地元の高校(農学部ワイン学科とかそんなのがある学校だったかと…)で作られたものだったのだけれど、これが実においしかったんだな~。


秋になったらボーヌに行こうっと。




おまけ: ディジョンにもあった市営の貸自転車。ちりんちりん~♪ 




2 comments:

nao-lee said...

こんばんは〜
すごいですね。圧巻です。
日本にはない空気感が流れています。
フクロウが道案内をしてくれるのは楽しいですね。
きっと、こうして子供たちが退屈しないように工夫されているのでしょか?
そうですね。パリは築100年っていうのは、結構当たり前でしたっけ?
過去にパリに行った時に、築300年なんて聞いた時は、「嘘でしょ〜」って信じていなかったけれど・・・
本当だったんだなって帰ってからわかりました。

cocopuff1212 said...

■nao-leeさん、
こんにちは!
パリやリヨンも充分古いですが、都会からちょっと離れると、あっちこっちにもっと古い村がじゃんじゃん存在します。フランスの人は変化を好まないとよく聞きますが、その傾向がよい方向に表れている例ですね。

京都にも古くて素敵なものが沢山残っていますね。ふらっと入ったおかきのお店が五代続いてるとか、そんなん。大切に残していかなければいけませんね。